暴力団情勢と対策

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暴力団情勢と対策

  平成30年における主な暴力団情勢とその対策

  
 六代目山口組と神戸山口組が依然として対立抗争の状態にある中、神戸山口組を離脱して結成された任侠山口組が、30年3月に指定暴力団として指定され、最大勢力の六代目山口組が27年8月末から短期間で3団体に分裂するなど、暴力団情勢は複雑化しています。また、六代目山口組と神戸山口組の対立抗争に起因するとみられる不法行為が、30年においても未だ発生しているほか、神戸山口組と任侠山口組、六代目山口組と任侠山口組の間でそれぞれ傘下組織関係者が絡む事件が発生するなど、分裂した各山口組の動向は、依然として予断を許さない状況にあります。今後も引き続き、市民生活の安全確保に向け、警戒活動や対立抗争等に起因するとみられる事件の検挙を徹底するなどして、事件の続発を防止するとともに、この機会に各団体に対する取締り等を徹底し、その弱体化を図ることとしています。
 さらに、近年、工藤會に対する集中的な取締りを徹底してきた福岡県においては、飲食店経営会社役員を刃物で負傷させた事件や建設会社社員らが乗車している車両に対して拳銃を発砲した事件等で、30年中に幹部らを相次いで検挙しています。また、所得税法違反事件で検挙した工藤會総裁らに懲役3年、罰金8,000万円等の有罪判決が福岡地方裁判所において言い渡されたほか、同幹部らによる拳銃使用殺人事件で無期懲役等の刑が確定し、主要幹部を長期にわたり社会隔離するなど、一定の成果がみられています。今後も、工藤會に対する取締りや資金源対策を更に強化するとともに、工藤會による違法行為の被害者等が提起する損害賠償請求訴訟等に対し必要な支援を行っていくこととしています。
 このほか、暴力団排除の取組を一層進展させるため、暴力団排除に取り組む事業者に対する暴力団情報の適切な提供と保護対策の強化等に取り組んでいます。
 

暴力団の勢力

暴力団構成員等の状況

 暴力団とは、「その団体の構成員が集団的に又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体」(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(以下「暴力団対策法」といいます。)第2条第2号)のことをいい、その構成員及び準構成員等(以下、この項において「暴力団構成員等」といいます。)の数※は、平成30年末現在30,500人で、前年と比べ、4,000人減少しました。うち、暴力団構成員の数は15,600人で、前年に比べ1,200人減少し、準構成員等の数は14,900人で、前年に比べ2,800人減少しました。
 

 暴力団構成員及び準構成員等の推移

 

※暴力団構成員等の数は概数であり、各項目を合算した値と合計の値は必ずしも一致しません。
注:準構成員等とは、暴力団構成員以外の暴力団と関係を有する者であって、暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがあるもの、又は暴力団若しくは暴力団構成員に対し資金、武器等の供給を行うなど暴力団の維持若しくは運営に協力し、若しくは関与するものをいいます。

暴力団の特徴

凶悪化

 暴力団は、自己の意に沿わない事業者に対して、拳銃の発砲、手りゅう弾の投てき、放火等といった報復、見せしめとみられる襲撃事件を敢行したり、組織内部の争いから、銃器を用いた対立抗争事件を引き起こしたりするなど、凶悪事件を敢行しています。

不透明化

 暴力団対策法が施行された後、暴力団は組事務所から代紋、看板等を撤収し、名簿等に構成員の氏名を記載せず、暴力団を示す名刺を使用しないなど、組織実態に関する事実を隠ぺいする傾向が強まってきています。
 また、活動形態においても、社会運動や政治活動を仮装、標ぼうするなど、不透明化の傾向が一層顕著になってきています。

資金獲得活動の多様化

 覚醒剤、賭博等の伝統的な資金獲得活動や民事介入暴力、行政対象暴力等に加え、その組織実態を隠ぺいしながら、建設業、金融・証券市場へ進出して、企業活動を仮装した一般社会での資金獲得活動を活発化させています。
 また、公共事業に介入して資金を獲得したり、公的融資制度等を悪用した詐欺事件や特殊詐欺事件等を多数敢行するなど、社会経済情勢の変化に応じた多種多様な資金獲得活動を行っています。

寡占化

 六代目山口組、神戸山口組、任侠山口組並びに住吉会及び稲川会(以下「主要団体等」といいます。)などの大規模暴力団による組織勢力の寡占化が続いています。平成30年末のこれら主要団体の暴力団構成員等の総数は、22,300人で、暴力団全体の73.1%を占めています。
 しかしながら、全暴力団構成員等の半数弱を占めていた六代目山口組の分裂に伴い、一極集中の状態に変化が生じています。
 
暴力団の資金獲得活動の変遷

 

 

主な事件の発生状況

事業者襲撃事件の発生状況

事業者襲撃等事件の発生状況の推移

対立抗争事件の発生状況

 対立抗争事件の発生状況の推移

 

(注):28年末までは、対立抗争事件においては、特定の団体間の特定の原因による一連の対立抗争の発生から終結までを「発生事件数」1事件とし、これらに起因するとみられる不法行為の合計を「発生回数」としていましたが、29年からは、「発生事件数」を「対立抗争認定数」、「発生回数」を「発生件数」と表記しました。

 

総会屋

 
 総会屋とは、単元株を保有し、株主総会で質問、議決等を行うなど株主として活動する一方、コンサルタント料、新聞・雑誌等の購読料、賛助金等の名目で株主権の行使に関して企業から利益の供与を受け、又は受けるおそれがある者をいいます。
 
 平成30年中、208企業の株主総会に延べ254人の総会屋が出席しています。

総会屋勢力の推移

株主総会開催状況の推移及び総会屋出席状況の推移

会社ゴロ等及び社会運動等標ぼうゴロ

 
 会社ゴロ等とは、総会屋以外で企業等を対象に不正に利益を求めて暴力的不法行為等を常習とし、又は常習とするおそれのある者をいい、「会社ゴロ」と「新聞ゴロ」に分けられます。
 社会運動等標ぼうゴロとは、社会運動・政治活動を仮装し、又は標ぼうして、不正な利益を求めて暴力的不法行為等を行うおそれがあり、市民生活の安全に脅威を与える者で、「社会運動標ぼうゴロ」と「政治活動標ぼうゴロ」に分けられます。
 社会運動標ぼうゴロは、人権問題や環境問題に名を借りて、また、政治活動標ぼうゴロは、街宣活動等による組織の威力を行使して、企業等に対して違法、不当な要求を行っています。

会社ゴロ等勢力の推移

社会運動標ぼうゴロ勢力の推移

政治活動標ぼうゴロ勢力の推移

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暴力団情勢(PDF)1MB 【冊子「暴力団情勢と対策 2019年版」からの抜粋】
 2019/06更新

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